広く民間で信仰されている弘法大師
日本の長い仏教の歴史の中でも弘法大師ほど人々に親しまれ数々の伝説を残し、信仰されている対象はないでしょう。
弘法大師・空海は、平安時代半ばの人で遣唐使として中国へ留学しますが、僅かな期間でかの地の高僧から奥義を伝授されて、通常は20年ほどになる遣唐使の滞在期間を2年で切り上げて帰国するほどの超が付く天才でした。
歴史上の空海が諸国を行脚したかどうかは定かではありませんが、その天才ぶりからか、全国各地に空海が起こした奇跡が伝わっており伝説的な人物として神格化されました。
信者の間では空海はお堂に籠って今も修業を続けていると信じられています。
そのような空海は信仰の対象となっており、弘法大師の絵などもよく飾られていますが、仏像としても販売されています。
弘法大師の仏像は、右手に五鈷杵または三鈷杵、左手に数珠を持っています。
五鈷杵は密教の法具の中の金剛杵の一種で、仏の智慧の徳をあらわす法具であり、密教においては魔を払い身を守るための法具でもあります。